
子育てのための家について
この住宅は、これから子育てを行う住まい手の理想をカタチにした住まいです。子供が小さいうちは、一階を主な居住スペースとして平屋建てのように用い、もっと大きくなってから序々に二階を用いていけるようデザインしています。子供がまだ小さいときは、親子が出来るだけ親密であることが理想です。この家では、適度な親子の距離感に配慮し、キッチンや作業室は家の中心に配置しました。リビングからウッドデッキにつながるスペースは内と外関係なく自由に遊びまわれる広々とした空間になっています。ウッドデッキは第二のリビングとしてだけではなく、子供にとって最も身近で、安全な遊び場として造られています。
伸び伸びとした暮しのために
大和の家は南東側が大窓によって外に開き、北側が道路に対して閉じた空間となっています。北側はプライバシーに配慮し、出来るだけ外からの視線が入らないように一階部分には開放的な窓を設けず、風通しや採光を考慮し、二階部分に大きな窓を設けています。また、背の高い木柵は、ある程度庭やウッドデッキへの視線を遮るように造られています。一方、南東側は大窓とウッドデッキによって庭や畑とつながっています。ある適度、道路などからの視線を遮りつつ、日の燦燦と注ぐ最も環境の良い場所へ建物が開くことによって、住まい手の生活が外へと導かれ、この住まいを通して、伸び伸びとした暮しを実現してほしいと思います。
素材について
家は最も身近な環境であると思います。または、体を包み込む最も身近な普段着のようなものだと思います。普段の生活を通して、肌に直接触れる機会の多いものだから、出来るだけ、体に害のない、心地よい素材を選びたいとおもいます。床に張られた杉の木は、柔らかく傷がつきやすい為、床板に用いられる機会が少なくなっています。でも、その柔らかさは、その細胞の中に空気を多く含むことを意味しています。そのため、触った感じが柔らかく、温かみを覚えます。時間の経過とともに増えた傷も味となって、その家で過ごした思い出となることでしょう。また、壁に塗られた漆喰は、世界中で、数千年もの昔から使われてきた自然素材です。仕上げが難しく、手間がかかるため、最近ではビニールクロスなどの安価な素材に取ってかわられてきていますが、漆喰の持つ自然な風合いと、人の手によって造られる独特の風合いによって、家全体に手仕事の温かさを与えてくれます。
